Works
作品
スミツグイエ / 再生建築
新築するのか、あるいは改修するかという選択肢を並行させながら、進めてきた。最終的には、新築に比べ、コストを抑えること、そして、家族の歴史などを継承していくことが可能な改修の方法を選んだ。いわゆる歴史的木造建造物では、大規模に再生建築を試みるケースは、よくあるが、今回のように、団地に並ぶ一般住宅を大規模に再生させることは、家庭が抱える身近な問題を解決していく方法として、とても意義があると感じている。
子の世代へ受け継ぐにあたり、①部屋の使い方などの内部の機能的な問題 ②設備面の老朽化の問題 ③構造的な不安 ④外観の老朽化の問題 をクリアすることが必要であった。そこで、今回は、骨組の状態まで、既存をスケルトン解体し、古くなった柱や梁などの取り替えや、一部増築を行い、構造的なバランスを整えるなど、補強工事も行っている。機能的には、一部床を取り除き、吹き抜けを設けたり、新しい世代が使いやすいように再構築している。開口部については、以前と同じ景色が続いて見れるように位置を変えなかった箇所と同時に新しい景色を取り入れるように2階には、横長の窓を設けている。また、外観に関しても、全ての面を張り替え、ガルバリウム鋼板で覆っている。屋根に関しても、施主の要望により、軒をなくし、瓦屋根から金属屋根へと全体的なデザインの一新も図っている。
Before
Before
解体中
解体中
Data / データ
- 敷地面積
- 243.35m²(73.61坪)
- 建築面積
- 90.67m²(27.42坪)
- 延床面積
- 145.74m²(44.08坪)
- 建築場所
- 福岡県福津市
- 構造
- 木造
- 規模
- 地上2階
- 竣工
- 2012年11月
- Photographer
- イクマサトシ